注意!2018年10月1日より、日本へのパイナップルの持ち込みは現地での検査証明書が必要となりました!


以前コラムとして書きました

【コラム】台湾から日本へパイナップルをお土産として持ち帰り空港の検疫を受けてみました

でもご紹介した通り、パイナップルは日本入国時に審査(輸入植物検疫)を受けて合格すれば持ち込みが可能だったのですが、2018年10月1日からは、この入国時の審査に「輸出国政府機関発行の検査証明書」が必要になりました。。


輸出国、つまり台湾で検疫を受けて、検査証明書を発行してもらう必要があるということです。

食べ台湾では以前のコラムの通り、「日本へパイナップルを持ち込める!」という情報を拡散した責任がありますので、台湾でどのように手続きをしたらよいのか、実際に検疫を受けた様子をご紹介致します。


今回、日本へ持ち帰るパイナップルはこちら。
写真 2018-09-27 17 26 10

今回は預け入れではなく機内への持ち込み手荷物にしますので、特に梱包はせず、お店で買った時のビニール袋ごと持ちやすいように台湾のカゴバッグに放り込んできました。(このかごバックも日本で人気ですよね)



ちなみに、パイナップル(2ヶ)は台北市内の水果店(フルーツ屋さん)で購入。
金鑽鳳梨(80元)
写真 2018-09-27 16 16 49
一番おいしい時期は夏ですが、パイナップルは1年中購入することができます。

さて、検疫および検査証明書の発行は各空港の植物検疫で対応可能とのことなので、空港に着いたら動植物検疫所へ向
かいます。
動植物検疫所は、フロアマップではこのようなマークで表示されています。
写真 2018-09-27 18 44 34
今回は桃園国際空港第2ターミナルからの搭乗なので、さっそくフロアを探してみると・・・

1階到着ロビー、左下にありました。
Inked写真 2018-09-27 18 44 19_LI

実際の場所はこちらです。
写真 2018-09-27 18 49 00
夢珈琲というカフェの左奥に、動植物検疫所の入り口があります。


検疫所での手続きは、ざっとこのような流れです。
(尚、手数料などは一切かかりません)

①カウンターで検疫を受けたい旨を伝える
②計量
③申請書記入
④検査証明書を受け取る

それでは詳しく見ていきましょう。

①カウンターで検疫を受けたい旨を伝える  
検疫は、検疫(ジェンイー)、英語ではquarantine(クォランティーン)といいますが、

”Please check my パイナポー"

と、いいながら、パイナップルを見せればOKです。

「パイナップル」と言わずに、「パイナポー」の方が英語の発音に似ているので通じやすいです。

ちなみに、パイナップルは「フォンリー」なので、

”Please check my フォンリー"

と、英語と中国語を混ぜながらいうのも、なかなか良い合わせ技です。

以上、Aiwan講座でした。


と、ここで数と行き先を聞かれたので答えました。


②計量
検疫官の方が誘導してくれますので、カウンターにある秤にパイナップルを乗せます。
今回は、カゴバッグごと乗せて合計3.7キロでした。


③申請書記入
申請書はカウンターに置いてあります。
これが申請書です。
写真 2018-09-29 15 19 53

検疫官の方がカウンターの椅子に座るように促してくださり、どこに何を記入すればよいか教えてくれます。
(検疫官の方は、終始にこやかでとっても親切です。さすが台湾ですね)

せっかくなので書き方をご紹介しましょう!

申請者記入欄は上半分。
■上段
姓名、住所、パスポート番号 を記入。

■中段(左側。右側は動物検疫の際の記入欄。)
上から、品名、重量、輸送方式(個人携帯)、原産国、行き先、フライト番号です。
今回は、フライト番号のみ私が記入し、それ以外は検疫官の方が書いてくださいました。
写真 2018-09-29 15 20 10

以上で申請は終わりです。
すぐにその場で検査証明書を作成してくれました。


④検査証明書を受け取る
実際に発行いただいた検査証明書がこちら。
A5サイズで、左側に品名、重量などが記入されており、右側にPASSEDのスタンプが押されていました。
写真 2018-09-27 19 07 11

申請から発行までの所要時間は5分ほどでした。

申請書を書かなければならないのは少し面倒ではあるのですが、パイナップルを袋から出して確認することもこともなく(それがパイナップルであることは見えていましたが)、あっという間に終了です。
※実際に検疫を受ける際は、検疫官の説明に従ってください。
今回、先客がいらっしゃったので少し待ちましたが、それでも10分かかりませんでした。
これを日本へ持ち帰ります。



さて、ここからは日本での審査。

今回は羽田国際空港への便でしたので、税関検査カウンターを通る手前、荷物ターンテーブルの端にある植物検疫所に向かいましょう。


検疫官の方に「台湾からパイナップルを持ち込んだので確認をお願いします」と言い、確認していただいた後、(実行は10月1日前だったので)「試しに台湾で検査証明書を発行してもらってきたのですが」と見ていただきました。

お伺いしたところ、10月1日以降は、やはりこの検査証が必ず必要になるとのことです。
今後持ち込まれる際は、「この検査証明書を持って検疫所に寄ってくださいね」、とのことでした。

それ以外は今までと全く同じだそうで、検疫官の方がパイナップルを手に取り目視確認をしたうえで、植物検査合格証印が押された証明書を貼ってくださいました。
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ということで、台湾での検査を受ける方法をご紹介致しました。

「前は日本の検疫だけでよかったのに、台湾で申請しなければならなくなった・・・。難しそうだし言葉無理だし・・・・」
なんて思ってしまった方も、これなら結構簡単にできそう!と感じでいただいたかたも多いのではないでしょうか。

台湾のパイナップルは甘くて繊維質が少なくてとっても美味しい!ので、ぜひこれからも日本へのお土産として持ち帰り、日本でも堪能したいですね。

尚、パイナップルを日本へ持ち帰る際は、必ず植物検疫を受けるようにしてくださいね。
ただし、検疫の結果次第では持ち込みが出来るとは限りませんので(虫がついていないかなどの検査ですので、検査官が「これはもちこめない!」と判断した場合には持ち込めません)ご了承ください。また、パイナップル以外でも検疫を通せば日本に持ち帰れるフルーツはありますが、不明な場合は必ず植物防疫所に問い合わせるようにしてください。


以上、実験レポートでした。


本内容は2018年9月時点での記録です。海外から日本へ植物を持ち込みをする際は、必ず植物防疫所のホームページを確認の上、自己責任でお願い致します。


植物防疫所

http://www.maff.go.jp/pps/